Read Article

学校給食を無償にむけて、一歩前進したかも!斎藤のどか市議ブログ 2023.11.22

学校給食を無償にむけて、一歩前進したかも!

今日は学校給食の無償化の請願を審査しました。
今年の3月にも同じ内容の議論がありましたが、変わらなかった点と大きく変わった点がありました。
変わらなかったのは川崎市の基本的な立場。学校給食を原則保護者の負担としている理由は:
①最高裁判例
憲法26条には「義務教育は無償とする」との文言があるが、ある最高裁の判例では「この条項の『無償』は授業料を意味していて、教科書代や給食費は無償の範囲にはいらない」という結論になってる。
②学校給食法
11条では学校給食費は保護者の負担とする、と書いてある。
どちらの理由も、納得はいきません。これらの理由に対する私たちの反論は↓
①の最高裁判例が出されたあとには、無償でなくてもいいとされた教科書代が無償になっており、無償化を妨げるものではない。②も、別に保護者の負担を強制するものではなく、自治体が無償にすることを判断できると国会答弁でも繰り返し言われている。
今まではこの議論でずっと平行線でした。今日もこの点は相変わらず、といった感じでした。
でも、今回は大きく変わった点もありました。まず、教育次長が川崎市の「保護者負担」という立場は将来的には見直す時期がくる、という趣旨の発言をしたこと。
実は私はまだまだ理事者の発言を正確に理解できる自信がないのですが(話し方がすごく独特というか、遠回しに言うので途中でよく意味がわからなくなる )聞きながら「もしかしてこの答弁めっちゃいいこと言ってる…???」とドキッとしました。議論が終わったあと、先輩議員も「いい答弁だった!!!」と喜んでいたので、私も解釈間違ってなかったんだとひと安心。
これは今までの議事録にはない、前向きな発言です。もちろん、すぐに無償化!というわけにはいきませんが、次の議論の新たな出発点になり得る答弁でした。ずっと平行線をたどってきた議論が少し前に進んだ瞬間でした。
そして、今年の3月に同じ請願が出されたときは、共産党は採択であとはみんな不採択でした。それがなんと!共産党と無所属の議員の方1名が採択、あとはみんな継続という結果に!!!これがもう本当に小さいことのようですが、とっても大きな前進なんです。

なぜ、こんな大きな変化がおきたのか。それはなんといっても、市民がつくった世論のうねりなんです。実は、給食を無償にしている自治体は急増していて、2017年は70自治体ほどだったのが、2023年8月時点では500近くにまでなっています。そして4月に行われた統一地方選挙では、与党も野党もすべての主要政党が給食無償化に言及。6月には国もこども未来戦略方針のなかに「給食無償化の実現にむけて調査する」ということをいれたんです。社会の波はもう給食無償化という方向で勢いづいている。だから川崎市議会も動くしかないんです。
本当に、鳥肌が立つほど嬉しい(←まだ無償化できたわけでもないのに )私は政治に目覚めてから、ずっと社会は必ず変えられると信念をもってやってきましたが、今日初めてそれを実感することができた気がします。地方議会から政治が変わるという現象も、噂では聞いていたけど、やっぱりそうなんだと。そして地方議会を動かしているのはたくさんの市民の地味で懸命な努力に他なりません。もう敬意しかありません
これからも学校給食の無償化にむけて、がんばります!

Return Top