この名簿提供中止の陳情は、自衛隊の在り方を問う内容はいったん置いて、自治体が個人情報を勝手に特定団体に提供することの是非を問うものです。自衛隊は、青年の自衛隊学校への入学や、自衛隊への入隊の勧誘のために、これを使うので、高校における進路指導を頭越しで否定するものでもあります。さらに、その自衛隊学校や自衛隊の組織の異常なパワハラ体質と隠ぺい体質は明らかであり、ここへの勧誘に手を貸すことを川崎市は全体にやめるべきです。これに関連して、自衛隊セクハラ裁判を支援している君嶋さんからの訴えを紹介します。
君嶋さんから自衛隊の現状についての訴え
川崎市は自衛隊への名簿提供を積極的に行なっていますが、自衛隊の現状を知っているのでしょうか。
私は「現役自衛官セクハラ国賠訴訟」の傍聴を続けています。現役自衛官は2010年の入隊以来、長年上司のセクハラに苦しめられてきました。
組織に訴えても取り上げないどころか、「原告に問題があるのではないか」「加害者にも家族がある」などと加害者を庇い、セクハラ研修を行った際は、加害者は匿名、被害者は実名という信じ難いことを行いました。
この研修後被害者は「厄介者扱い」となり、隊員全てから村八分状態の仕打ちを受け、病状は悪化し「複雑性PTSD」さらに「解離性障害」まで発症し深刻な状況です。今後も身体状況も含め様々なリスクが予想されています。
深刻なのは直接原因のセクハラだけではなく、組織による二次被害です。この二次被害により原告の病状は悪化します。「10年間歯を食いしばって生きている状態」と原告は語っています。
被害者の声を受け止めない不作為だけではなく、積極的に被害者を追い詰めているのが自衛隊組織です。
裁判においては、組織の指示により15人の隊員による「セクハラはなかった」とする陳述書が出されました。
また原告の裁判への書類提出は、組織文書を流出させたとして、原告は訴えられています。
徹底的に「加害者を守り被害者を攻撃する」のが自衛隊の文化だと思います。
このような例は、「防衛大学校いじめ人権侵害裁判」でも「現役自衛官強制配転裁判」でも同様です。被害者が組織的攻撃にさらされています。
このような組織は異常です。国の組織のなかでまかり通っている異常は正されなければいけませんが、同時にここに若者を送り出すことに自治体が積極的に加担するなどやってはいけないことのはずです。
川崎市は、名簿提供を即やめるべきです。 (君嶋ちか子)