JR六郷橋梁下の氾濫危険カ所改善に向け、ようやく、国が動き出しました。これまで、国交省は、私たちの再三の危険性の指摘に対し、「この箇所からの越水は確認していない」と何の対策も実施してきませんでした。2回にわたる住民集会、町内会も 含めて取り組んでいる署名活動などに押されて、やっと応急対策をすることが明らかになりました。
具体的には、現在川崎市が水防工法として実施している「堰板」の箇所に、コンクリートで擁壁をつくり、1トンの袋詰め土のうで押さえるというものです。高さは、多摩川の堤防の基準である「計画高水高プラス1.5mとしています。工期は、7月1日から9月20日までとしています。普通は、梅雨、台風などの出水期は河川工事を実施しませんが、今回は地元住民の声に押された異例の対応と言えます。
引き続き抜本的改善を求めていきましょう。
国土交通相がようやく動き出したのは、集会や署名に寄せられた市民の切実な声が反映したものと言えます。しかし、現場は護岸などの老朽がひどく、亀裂や空洞が心配され、まだまだ安心はできません。
今回の応急対策に続き、護岸の補修なども含めた「抜本的対策」が求められます。署名は9月市議会に向けて提出をする予定です。引き続きご協力をお願いします。
川崎市も2本の樋管の統合を具体化
この箇所のもう一つの問題は、川崎市が管理する堀川町、六郷ポンプ場排水樋管が、堤防に食い込み、堤防の幅がきわめて狭い原因になっていることです。
川崎市水道局では、私たちとの懇談の中で、2本の樋管を統合し、改築する方向で、すでに基本設計は発注し、河川管理者(京浜下線事務所)と協議を進め、令和9年ないし、10年には工事にかかりたいと、予算も含め、計画を明らかにしています。
坂内亮(多摩川洪水危険箇所の早期改善を求める会)