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羽田新飛行ルートの直下からの訴え 2025年5月

南風の日が多くなり、川崎石油コンビナート上空をひんぱんに旅客機が飛んでいます。夏に向かって「危ない・うるさい」日々が続きます。

 

<国土交通省の動き>

 国土交通省は、羽田空港の新飛行ルートの川崎区や東京都の区域に、リーフレット「羽田空港のこれから・2025年冬号」を全戸に配布しました。

そこでは、安全を強調していますが、新飛行ルートによる住民の健康と生活環境への影響があり、石油コンビナート上空で航空機事故が発生した場合、約27万人が避難を必要とする可能性があるのです。

国土交通省は、これまでも、次のように「メリット」を強調しています。

「海外からビジネスや 観光などでの訪日が増え、 首都圏だけでなく 全国を元気にします 羽田空港の国際線が増便されることで、ビジネスや旅行の幅が広がります。人やモノの流れが活性化され、年間 約6503億円の経済波及効果や、約4.7万人の雇用増加等が期待できます。」

 

<新飛行ルートにより、全国が元気になるのか>

外国との結びつきは重要ですが、本当に日本の経済や社会のためになるのでしょうか?政府は地方の経済を活性化するため、東京一極集中をやめ、国際線が就航する地方空港を26まで増やしてきました。

ところが、政府は、羽田新飛行ルートによる羽田増便で、180度の方針転換をしたのです。日本全体が、地域格差をなくし、等しく豊かな社会をめざすのであれば、「新飛行ルート」は、直ちにやめるべきではないでしょうか。

 

<住民の騒音被害は限度を超えています>

羽田空港を離陸するとき、燃料を満タンにして飛ぶので、騒音が非常に大きくなり、80デシベルを超えることも多いのです。この騒音は、走行中の電車内、パチンコ屋の店内の騒音に匹敵します。

騒音は、15時から19時までとしていますが、時間帯に関係なく離着陸のやり直しのケースが増えています。「たった3時間」と国は伝えていますが、その3時間が耐えられない状況になっているのです。1日の生活時間の中で大切な時間帯であり、直下には乳幼児施設、学校、病院もあります。仕事の都合で睡眠をとっている人もいます。

さらに、航空の専門家は、「飛行時間帯がなし崩し的に拡大されていくのは火を見るより明らか」とも指摘しているのです。

力を合わせて政治を変え、「命が守られ、安全な環境の下で生活できる」地域にしましょう。5年前までの「海から入って海に出る」東京湾海上ルートに戻させましょう。

             羽田増便による低空飛行ルートに反対する川崎区民の会ニュース5月号より

 

 

 

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