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4月教育委員会議での「教員未配置をなくす請願」審議は不採択

4月21日に、教職員連絡会の9名が市教育委員会に提出した「教員の未配置の解消を求める請願」が、川崎市教育委員会議で審議され、結果は、「不採択」となりました。
 審議では、教育委員会事務局の説明を受けて、教育委員全員が、本請願の趣旨にある「子どもたちの学ぶ権利が保障されていない深刻な事態」は、確認されなかったと断じて、不採択としました。学校の困難の事実と真剣に向き合おうとしない教育委員には、失望するばかりです。
 この結果を受けて、私たちは次の「声明」を発表し、記者会見を行いました。
<審議結果を受けの声明>
私たち川崎市教職員連絡会は、ゆきとどいた教育を求める川崎市民の会と連携し、川崎市立学校における教員の未配 置をなくそうと2022年以来運動を続けてきました。しかし、残念ながら2025年度も教員の未配置が、100名を超え、122.5名の状況でのスター トとなったことが、本日行われた川崎市教育委員会議で明らかになりました。
2024年度は、年度当初から131.5名の先生が未配置という前代未聞の状況からスタートしました。産休や育休、病気で 休職する先生が出ても代わりの先生が配置できず、文字通り「教育に穴が開く」状況になりました。
年度当初の教員未配置をゼロにしない限り、この深刻な状況は改善されないことは明らかです。私たちは、年度当初の教員未配置をなくすよう教育委員会に請願を提出しましたが、2025 年度もこれが達成できなかったことは本当に残念です。
年度当初の教員未配置をゼロにするには、川崎市がとってきた正規教員を削減し、非正規教員に過度に依存する政策を転換することがどうしても必要です。川崎市では2024年4月5日時点で欠員(配置されるべき正規教員が削減されて いる数)は255.5名でした。これを非正規雇用の臨時的任用教員で172 名しか埋めることができず、「欠員による教員 未配置」になった学校は55校(83.5名)もありました。これに対し、年度当初の教員採用を増やした仙台市では、「欠員による教員未配置」になった学校は1校しかありませんでした。
私たちは、川崎市に対し、年度当初に必要な正規教員を配置して、欠員を大幅に減らし、教員未配置をなくすことを強く要求します。不登校の増加は子どもたちが発しているヘルプサインです。今これにしっかり応答する、ゆきとどいた教育が求められて います。私たちは、一刻も早い教員の未配置解消を目指し、子どもたちの願いに応えたいと思います。
      大前 博(川崎市教職員連絡会)
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