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市民本位の図書館・市民館改革を!

図書館・市民館パブコメに参加しましょう

川崎市では、今「図書館・市民館の管理・運営の考え方」についてのパブリックコメントを実施しています。
https://www.city.kawasaki.jp/templates/pubcom/880/0000140387.html

● 指定管理への転換

「考え方」では、これまでの本市が培ってきた知識や経験の継続や、公共性にしっかりと配慮したうえで、市民館及び図書館の新たな管理運営手法として、「指定管理者制度」の導入を行います。
としています。

● 指定管理の弊害

「指定管理」と言えば、先般、市民ミュージアムでの水没事件を引き起こした、運営の杜撰さを思い浮かべます。

民間活力と言いますが、民間事業者は、経費を抑えて、利益優先で運営を行います。
最大の経費は人件費ですが、利益を生み出すため、職員の待遇悪化、市民サービスの低下は避けられません。
教育、文化の職場は、しばしばやりがい搾取の温床となっています。
市民文化を支える専門家が、やりがい搾取の被害者になることを市民は望むはずがありません。
市民ミュージアムでは学芸員の給与を半分以下にしてしまったため、ベテランや、優秀な学芸員は退職していきました。
図書館をそんなブラック職場にしてはなりません。市民ミュージアムと同じ轍を踏まないよう厳しく求めていく必要があります。

● 図書館の発展を願う市民の声

「川崎の文化と図書館を発展させる会」は、2015年県立川崎図書館の廃館を止めようと立ち上がった川崎市民の会です。
2018年宮前区で区役所・市民館・図書館の移転が持ち上がったときに、分館のない宮前区に当然2館目の図書館をつくるとだれもが思いました。
しかし、川崎市が公共施設は今後新たにつくらないとの方針を打ち出したところから、川崎市の図書館の振興を訴えてきました。

「現宮前区役所等の存続と鷺沼再開発を考える会」は区役所・市民館・図書館の移転に反対し、市民館・図書館については現宮前区の市民館・図書館を存続し鷺沼にそれぞれ2館目をと1万417筆の署名とともに陳情を行いました。
また「発展させる会」でも図書館の振興と直営による運営を求めて請願と陳情を行いましたが、残念ながらいずれも採択されませんでした。

市民の願いは、直営の継続と、増設です。

● 他都市と比べた川崎市の図書館

・少ない図書館数
まず図書館の数は、2000年からずっと12館のままで増えておらず、他都市と比べてダントツに少ないことが分かります。
住んでいる地域によっては、電車、バスを乗り継いでいかないと図書館に行けません。
2000年に打ち出した川崎市の図書館構想では1.5㎞に1館つくることが掲げられていました。
文科省の基準に従えば、20館以上整備することが求められています。

・減り続ける資料費

川崎市の図書館賓料を買う予箕は1990年代に2 {意円を越していましたが、2018年には億円を切りました。
ヒ°ー ク時の6割減となっています。
1995年度と2020年度のl人当りの資料股を比較すると大部分は減となっていますが、岡山、京都市の質料袈は減じておらず裔くなっています。
2020年の政令指定都市平均はI 11円、川崎市は68円です。政令指定都市中、下から2番目という低さです。

・少ない図書館予算
文科省の「望ましい基準」では市の一般会計の1%を提唱しています。
しかし川崎市は0.16%しか宛てていません。

・少ない職員数

司書は文字通り書を司る専門職として不断の努力と研鑽が欠かせません。
毎年7万冊もの出版物から各分野の動向をつかみ、所蔵状況や地域性や利用動向と照らして選書を行います。
資料の体系化(整備)や保存・廃棄についても資料についての知識が必要です。
蔵書の増加に伴い、増えていくべき正規職員、司書有資格者が減っているのは問題です。

 

 

 

 

 

 

「川崎の文化と図書館を発展させる会」発行パンフレット
「私たちが考える川崎市の図書館」(PDF)
(1冊100円のカンパでお分けしています)
連絡先:090-6153-9566(岡本)
メール:kawabunnto@gmail.com

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