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羽田新飛行ルート 危険な工業地帯上空飛行は中止に

コンビナート上空を轟音を立てて飛行する旅客機

50年前、当時の川崎市長は市民の不安の声を受け止め「コンビナート上空は飛行しない」と運輸省に約束させました。しかし福田市長が約束の破棄を認めてしまったため、羽田新ルートの運用が始まりました。
10月5日の公開討論会(青年会議所主催)で、市古候補の質問に対し福田市長は「羽田空港の離発着の回数を増やすことはすごく大事なこと」「安全対策を国に何度も要請している」と答えました。しかし、コンビナート上空を飛ばないという対策以外にどんな対策があるというのでしょうか。
市長のすべきことは市民とコンビナートで働いている方たちの命を守るため、新ルートの「上空飛行」をやめさせることです。
もし、川崎の石油コンビナート上で航空機事故が起きれば、大惨事になります。市も「墜落の場合は複合災害に進展し多数の死傷者の発生が危惧される」と認めています。
市の「臨海部防災対策計画」では、大地震による災害の場合は「最大26万人超が屋内避難」と、具体的に示しています(図参照)。
航空機事故の場合はどうでしょうか。新ルートによる年間8千便の航空機事故の確率は地震より高いのは明らかです。しかし市は、航空機によるコンビナート災害の被害想定もせず、その元になる防災アセスメント調査も、県や国に求めようとしません。
「羽田新ルート」では、離陸後すぐに『生態系保持空間』である多摩川河口干潟を横切ります。鳥と機体の衝突は頻繁に起きていて、コンビナートへの落下物や墜落事故の危険性がさらに高くなります。
離陸直後の殿町3丁目では、「騒音性難聴」の危険性がある90デシベル超の騒音をたびたび記録しており、ルート近くの保育園では、騒音・振動で「子どもが泣きながら保育士にしがみついてくる」という実態があります。
川崎民主市政をつくる会は、「コンビナート上空飛行禁止」の立場に戻り、国・県と交渉するよう市に求めて行きます。

羽田増便ニュース11号

 

バードストライク危険地域
轟音を立て住宅地を低空で飛ぶ旅客機

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